もっと、自然と寄り添う

自然のチカラを借りて、持続する豊かさを 

 現在わたしたちを支えてくれている豊かさは、大量生産/大量消費をベースにした経済成長によって実現されています。しかし今、食料・水・エネルギーなど資源の枯渇や地球温暖化が顕在化し、どうやって豊かさを維持しながら社会を持続させていくのか、議論が続いています。この「持続可能な社会への転換」というテーマが重要性を増しているのです。

 今までの豊かさは、コストが合う限り、あらゆる資源を大量に消費することによって実現されたのです。しかし資源が枯渇していくこれからは、可能な限りエネルギーを抑え、自然のチカラを借りる、持続的な豊かさが求められています。

 ミライ菜園は、まず食の世界で”持続的な豊かさ”を実現します。例えば、農産物が家に届くまでの間に、大量のCO2が発生していることをご存知でしょうか。野菜によっては、じつに重さの1/3に相当するCO2を発生することもあります。コストが合えば地球の反対側の国からでも輸入される農産物。もしその遠くから来た野菜があなたの家のベランダで同じように育つなら、もしそれが近所の知り合い農家さんから買った採れたて野菜なら、その輸送にかかっていたはずのCO2はカンタンに削減できます。

 あなたの手にとったその野菜は、どこで作られていますか?もっと近くで、ベランダや庭で育てた野菜は、そのまま持続可能性に貢献する野菜です。より多くの人が自ら野菜を育てる世界、それは食糧生産の変革が起きた世界なのです。

 ミライ菜園は、今までにない切り口から食糧生産の変革に取り組みます。

農業の豊かなミライの姿とは

 農業において”もっと、自然と寄り添う”こと、それは大量生産の工業品のようになった農産物を、自然の恵みとして捉えなおすことから始まります。

 生産する側では、効率を高めるために、よりまとまった広い畑でより多くの農作物を画一的に生産する方法が普及してきました。しかし、周辺の生態系との共存、伝統農業の保存などの課題に直面しています。本来の農業はもっと、周囲の自然・地域の伝統が一体となってその恵みを与えてくれる、調和的な産業なのではないでしょうか。

 消費する側では、ちょっと傷がついている、大きすぎる、そんな理由で流通から外れてしまう作物たち。限られた資源で生きていくこれからの時代、限られた自然の恵みを余すことなく活用し、そして、その作物が「だれに」「どんなこだわりで」作られたのか、その物語を消費者と共有していくことが、これからの豊かさだと思うのです。

 私たちは、農業が自然と寄り添いながら、その恵みとしての農産物を生み出していく、そのお手伝いをしていきます。

食のつながりを考えなおす

 私たちはいつから、目の前の野菜がどんな人にどうやって作られたかも知らずに食べるようになったのでしょうか。その野菜は農家さんが丹精込めて、長い時間をかけて作ってくれたというのに?その野菜の魅力が、なんだか見えにくくなっていませんか。

 農業の就業人口は年々減少していて、特に若年層が少ないことから、農業の将来が懸念されています。その要因のひとつには、生産者と消費者の距離が遠くなってしまったことがあるのではないでしょうか。農家さんがどんな方で、どんなこだわりを持って生産しているのか。距離が近づくことで、おのずとその野菜、その仕事の魅力が見えてくるはずです。

 私たちは、生産者と消費者の距離をテクノロジーで近づけます。「いつもおいしい野菜をありがとう」「おいしいと言ってくれるのが何よりの励みです」そんなやりとりで、お互いが少し幸せを感じられるミライが来るように。

野菜を育てて食べる、という暮らしかた

 家庭菜園は、野菜を育て、食べる分だけ収穫し、新鮮なまま食べることができます。もちろん、無農薬で作ることもでき、そして何より、育てる喜びがありますね。

 家庭菜園は究極の地産地消です。収穫した野菜をその場で食べるから、輸送費がかかりません。旬の季節に育てるから、暖房や冷房などのエネルギーもかからず、とても省エネ。さらには、植物に触れる癒し、収穫する喜びなど、単なる地産地消を超えた食のエンターテインメントなのです。

 家庭菜園がもっと広まって、栽培の楽しさ難しさを存分に味わって、そして時々農業にまつわる問題を考えてほしい。私たちは、そんな暮らしのお手伝いをしたいのです。

 私たちは、家庭菜園を最先端のライフスタイルとしてもっと多くの人に楽しんでもらうために、魅力的なサービスを提案していきます。

人とAIが協力し、新しい次元で「栽培」する

 私たちはテクノロジーで世界中の小規模農業を支援し、飢餓の解消と持続可能な食糧生産を実現します。国連「家族農業の10年」宣言では、世界の食糧の8割は小規模農家によって生み出されていて、彼らの活動が地域の飢餓の解消・環境保全・伝統文化の維持などに貢献していることが言及されました。このような小規模農家を支援し維持していくことが重要とされ、誰でも使える病害虫診断ツールや栽培ノウハウを共有するプラットフォームサービスが求められています。 これは、まさに私たちが提供しようとしているサービスです。

 そのプラットフォームサービスとは、人の経験・知識にすべて頼るのではなく、かと言ってAIがすべてを解決するものでもありません。人とAIが協力して栽培のノウハウを共有することで、より効率的で持続可能な栽培を実現していくのです。

 私たちは、人×AIで「栽培」を新しい次元へと進めていきます。